最近の国や現代社会の流れで、DXの普及が進んでいます。
また、製造業においても、競争力強化のためにDXは不可欠なものとなっています。
にもかかわらず、多くの人がこの戦略を実行に移すにはまだ時期尚早だと感じています。
製造業におけるDXは、営業、仕組み、物流、販売手法の改善と捉えられることが多いため、実際に始めるにはハードルが高いのです。
そこで今回は、製造業における会計DXに焦点を当てます。
DXとは？
DXとは、”デジタルトランスフォーメーション “の略語です。
初期のコンセプトは、スウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したもので、「ICTが浸透することで人々の生活が向上する」と位置づけました。
それ以降、DXという言葉は定着していきましたが、その解釈は状況や展開する個人によってさまざまです。
また、日本でも経済産業省がDXの概要を発表するなど、DXは非常に大きな刺激を受けている。
製造業がDX化出来ない理由
総務省の世論調査によると、6割近くの企業がDX戦略を実践しておらず、今後も実践するつもりがないことが明らかになっています。
DXは生産性を向上させ、新たな価値を生み出すと言われているが、このようなDXの導入率の低さはなぜか？。その理由をいくつか挙げてみます。
人材不足
DXの成長を効果的に促進するためには、一流のITスキルを持った人材の獲得が欠かせません。
製造業にテクノロジーを導入するためには、ビジネス・プロトコルや消費者ニーズを理解し、デジタル技術に精通し、それを正しく管理する力を持った人材が必要とされます。
IT人材需給調査によると、2030年にはITスペシャリストの供給と必要性の間に78万7千人の開きが生じると予測されています。
つまり、DXの開発を成功させるためには、組織内でITに精通したプロフェッショナルを採用することが必要なのです。
この分野では、エンジニアをはじめとするスペシャリストが圧倒的に不足しているのです。したがって、今後はDXを活用して、業務プロセスの正常化を支援し、人件費の節約につなげざるを得ない状況になることが予想されます。
目的がわかっていない
デジタルトランスフォーメーションの究極の目的は、業務の習熟度を高めるだけでなく、ITを活用して独自のサービスを設計し、商業モデルを再構築することです。
各事業で目指すところは違っても、具体的な「ビジョン」と「経営計画」を策定し、全社に浸透させることが重要です。このDXの目的が不明確だと、いつまでも成功と呼べるレベルに達することが出来ません。
システム投資に躊躇している
IT予算は、現状のシステムやインフラを維持するための「守りのIT投資」が中心となっています。
つまり、より大きな価値向上をもたらす「攻めのIT投資」に充てる余剰資金がないのです。
資金的な余裕がないため、遠大な投資は今のところ見送られているようです。
この問題を解決するためには、まず現状を把握することが必要でどんなシステムが必要なのか、そのシステムはいくらで導入出来るかの情報取集が必要になってきます。
経理からDX化を始めても良い
多くの人が、「結局、どこから手をつければいいんだ」と頭を悩ませているかもしれません。
製造業におけるDXは、現在のワークフローを根本的に変えるものであり、簡単に着手できるものではないことは承知しています。
そこで、まずは財務会計のDXから始めることを提案します。
経理では、請求書の発行や経費の計上など、さまざまな業務が発生しますが、これらは簡単にデジタル化できます。
また、会計は資金の流れを扱うものなので、先送りやミスが発生する可能性はゼロではありません。
したがって、DXで経営を安定させることは、企業の信用問題に発展しかねないため、必須と言えます。まずは会計から始めて、徐々に他の業務もDXに変えていくのが良いのではないでしょうか。
経理をDX化できるおすすめのシステム
財務会計をDX化させるためには、適切なシステムを見つけることが重要です。
経理で定期的に発生する作業は、請求書の発送、資金の引き出し、売掛金と分割払いの計算と処理などです。
これらの作業は、Excelなどの表計算ソフトを利用して行われることが多いのですが、手書きで入力し、チェックするのは面倒で、見落としが多く、また、修正したExcelの記録は複雑なため、責任者以外が活用することはできないなどDX化されていないことがほとんどです。
そこで、システムで顧客データと請求書データを連携させることで、顧客管理から請求書発行、入金消込までの一連の業務を自動化できるものを選ぶことがおすすめです。
